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PHPerがMacbookAirを買ったら直ぐにすること

suin2011年3月6日

2012年版はこちら

ちょっと大げさなタイトルですが、あくまで私個人の環境構築手順をまとめたものです。WindowsからMacに乗り換えたばかりで、どうやってPHPの開発環境を整えるか分からないPHPerに向けの「最短で良質な開発環境を整えるためのガイド」と考えてください。

1. ローカルアカウントの作成

「アカウント名」にコダワリのある人は注意して入力しましょう。アカウント名はユーザディレクトリのディレクトリ名になります。後で変えるのはめんどくさいです。私はWeb上のハンドルネーム suin を必ず入力します。

2. Xcodeのダウンロード

時間がかかるのでまず最初にダウンロードを始めて置きます。 iOSアプリを作らないPHPerにとっても便利な開発ツールが詰まってるのでインストールしておくことをお勧めします。 XcodeはApple Developerからダウンロードできます。 ダウンロードするためにはApple IDが必要なのであらかじめ作っておきます。

3. MAMPのダウンロード

MAMPは、Apache・MySQL・PHPの環境を手軽に構築できるアプリです。 WindowsでのXAMPPと似たようなものと考えて構いません。 Xcodeほどではないと言っても、MAMPもかなり容量が大きので、予めダウンロードを開始しておきます。

MAMPのダウンロード

4. エディターのダウンロード・インストール

自分がよく使うエディタがあればそれを入れます。Macを始めたばかりでどんなエディタがあるかよく分からない人は、とりあえず CotEditorCodaTextMateMacVimKodをすべてインストールしてみて自分に合うものを探しましょう。

5. ブラウザのダウンロード・インストール

主要なブラウザはこの際、いれておきましょう。

6. ユーティリティのダウンロード・インストール

上記以外に便利なアプリもダウンロードしておきます。

  • CleanArchiver: Zipファイルに圧縮するときMac特有のドットファイルを取り除いてくれるアプリ。Windowsと連携する作業が多いときに使えます。
  • Colors: シンプルなカラーピッカー。
  • Dropbox: オンラインストレージ。
  • Hoster: hostsファイルをGUIで設定するアプリ。
  • Sequel Pro: MySQLのGUIクライアント。phpMyAdminより便利。
  • Skype: チャット・音声通話アプリ。
  • スクリン・クロラ: 画面動画キャプチャ。
  • Teleport: ひとつのキーボードとマウスで複数のマックを操作するアプリ
  • Alfred: アプリケーションランチャー。

7. 共有の設定

Dockにある「システム環境設定」から「共有」を開き、共有の設定をします。

  1. 「コンピュータ名」を設定

    デフォルトだと「○○ ○○ の MackBook Air」となっていますが、これだと長すぎるので短く簡潔な名前に変更します。例えば、私のアカウント名はsuinなので、SuinMacbookAirのようにします。こうすることで、HTTPでMAMPにアクセスするときや、SSHでリモートログインするときに、http://suinmacbookair.local/ や ssh suin@suinmacbookair.local のようにでき、複数のマシン・グループでのウェブ開発の利便性が高まります。

  2. 「ファイル共有」をONにする

    他のマシンからMacbookAirの共有フォルダを参照できるようになります。

  3. 「リモートログイン」をONにする

    SSHで他のマシンからMacbookAirにログインできるようになります。

8. Spacesの有効化

Spacesは読んで字のごとく、画面のスペースを増やしてくれる機能です。画面にウィンドウをひらきすぎて、ごちゃごちゃする人はSpacesをうまく活用すると、作業の効率が上がるかもしれません。

  1. Dockの「システム環境設定」から「ExposeとSpaces」を開く。
  2. タブ「Spaces」を選択する。
  3. 「Spacesを有効にする」にチェックを入れる。あとは、好みに応じてスペースを増やしたり減らしたりします。

9. ターミナルの設定

「ターミナル」はWindowsでいう「コマンドプロンプト」です。コマンドラインに詳しくない人でも、そのうち必ず使うようになるので、設定しておきましょう。ターミナルは「アプリケーション」→「ユーティリティ」にあります。デフォルトだと味気ないアプリなので、いろいろ設定をしてやりましょう。

9.1 ターミナルの見た目をプロにしよう

  1. 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を起動する。
  2. メニューバーから「ターミナル」→「環境設定」を開く。
  3. 「起動」タブを開く。
  4. 「起動時に開く:次の設定の新しいウィンドウ」のセレクトボックスから「Pro」を選択する。

  5. 「設定」タブを開く。
  6. 「Pro」を選択状態にする。
  7. 「デフォルト」をクリックし、「Pro」をデフォルトにする。

  8. 「設定」を閉じる。
  9. 一旦、ターミナルを閉じ、ターミナルを開いて、Proのテーマが適用されているか確認する。

9.2 ターミナルの設定ファイルを作ろう

ターミナルの設定をさらに細かくするために、次の二つのファイルを、ホームディレクトリに作ります。ホームディレクトリとは/Users/あなたのアカウント/のことです。

  • .bash_profile
  • .bashrc

まず、ターミナルを開きます。(すでに開いていると思いますが。)上のファイルを作るために次のコマンドを順に実行してください。よく分からない人はターミナルにコピペしてください。ちなみに上のファイルは不可視ファイルなのでFinderでホームディレクトリを開いても見ることができません。

cd
touch .bash_profile
touch .bashrc

次に、.bash_profileをエディタで開きます。開くために次のコマンドを実行してください。下のコマンドは「テキストエディットで開く」という意味ですので、もし好みのエディタがある人はそれでもかまいません。

open -a TextEdit .bash_profile

.bash_profileに次の行を追加して保存します。これは、.bashrcがあればそれを読み込むという処理です。PHPで言えばif(file_exists('.bashrc')) include '.bashrc';です。保存したらエディタを閉じます。

# read .bashrc
if [ -f ~/.bashrc ]; then
. ~/.bashrc
fi

今度は、.bashrcの設定するためにファイルを開きます。

open -a TextEdit .bashrc

アプリケーションやコマンドへのショートカットコマンドを設定していきます。私の設定は下のようになっています。自分の好みに合わせて設定してください。よく分からなければ、そのままコピペでもいいと思います。保存したらエディタを閉じます。

# Application Shortcuts
alias cot='open -g -a CotEditor' # ターミナルからCotEditorを開く
alias coda='open -g -a Coda' # ターミナルからCodaを開く
alias safari='open -g -a safari' # ターミナルからSafariを開く
alias console='open -a console' # ターミナルからコンソールを開く

# MAMP
alias web='cd /Applications/MAMP/htdocs/' # MAMPのドキュメントルートにジャンプする
alias mysql='/Applications/MAMP/Library/bin/mysql'
alias php5.3='/Applications/MAMP/bin/php5.3/bin/php'

# for shortcut
alias up='cd ..'
alias upp='cd ../..'
alias uppp='cd ../../..'
alias ls='ls -GwF'
alias la='ls -alh'
alias t='tar zxvf'
alias t-='tar xvf -'
alias b='bzip2 -dc'
alias dh='df -h'
alias vi='vim'
alias v='vim'
alias sr='screen -d -R'
alias grep='grep --exclude=*.svn*'
alias greprn='grep -rn --exclude=*.svn*'
alias bye='sudo shutdown -h now'

# for svn
alias st='svn st'
alias stu='svn st -u'
alias sd='svn di'
alias sdi='svn di'
alias sad='svn add'
alias sup='svn up'
alias sci='svn ci'
alias scim='svn ci -m'

# for git
alias gst='git status'
alias gci='git commit'
alias gdi='git diff'
alias gdc='git diff --cached'
alias gad='git add'

設定を書き込んだばかりだと、ターミナルに反映されないので、ターミナルを再起動します。上の設定をコピペした場合、Safariをとじた状態で、safariとだけタイプしてエンターを押してみます。そこでSafariが起動すれば、設定が反映されていることになります。

9.3 プロンプトの書式をカスタマイズしよう

プロンプトとは、ターミナルの行頭に出ているの部分を言います。デフォルトでも全く問題はありません。ただ、ちょっと白黒で寂しいですし、行の前後にスペースがあったほうが見やすいので、カスタマイズしてしまいます。

再び、.bashrcを開いて、編集します。今度は、上で設定したショートカットコマンドを使って、CotEditorで編集してみます。(CotEditorが未インストールの場合は入れておきます)

cot .bashrc

「エンコーディング」を「Unicode(UTF-8)」にします。「"Unicode(UTF-8)"を使って変換または再解釈しますか?」と聞かれたら、「変換」を選びます。

ファイルの最後に次の内容を貼り付けます。

PS1="\n\`if [ \$? = 0 ]; then echo \[\e[32m\]^_^\[\e[0m\]; else echo \[\e[31m\]O_O\[\e[0m\]; fi\` (\h:\w)\n* "

保存したら、ターミナルを再起動します。プロンプトが下のようになっていれば設定成功です。

10. MacPortsのインストール

MacPortsは、Unix向けに開発されたオープンソース・ソフトウェアを手軽にインストールすることができるMacOSX用のパッケージです。「Unixで使えるあのコマンド、Macでも使いたい!」というときに簡単にコマンドをインストールすることができます。

MacPortsのより詳しいインストール方法は、MacPortsでステキなUNIXツールをインストール - はこべにっき#を御覧ください。

Snow LeopardのMacPortsはwww.macports.orgから入手します。

10.1 便利なコマンドを入れておこう

treeコマンドやwgetコマンドなど、あると便利なコマンドを入れておきます。ターミナルから次のコマンドを実行することでインストールできます。sudoするのでパスワードを聞かれることがありますが、それはあなたのアカウントのパスワードです。ターミナルからやるのが面倒な人には、GUIでMacPortsを管理できるPorticusを入れておくといいでしょう。

sudo port install tree
sudo port install wget

つづく?

他にも、~/.ssh/config、エディタ、ブラウザの設定などありますが、今回はこのへんにしておきます。

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