韓国語の音節構造は、基本的に次の4つのパターンがある。
- 母音:이 i 「歯」
- 子音+母音:파 pha 「ねぎ」
- 母音+子音:알 al 「卵」
- 子音+母音+子音:밤 pam 「栗」
基本的に、韓国語では子音を独立して使うことはない。
でも、韓国語でも子音だけ単独で使う品詞があると思う。 感嘆詞と言われる品詞群だ。 たとえば、次のようなものがある。
- 씨, 자기가 뭔데 그렇게 야단을 치고 난리야.
ssi, cakika mwentey kulehkey yatanul chiko nanliya.
「もう!あんなに口うるさいなんて何様のつもりなの」 - 치, 어림도 없는 소리.
chi, elimto epsnun soli.
「たく、とんでもない話だ」 - 늙은이가 짐을 들어도 들어 줄 생각을 하나, 쯧쯧.
nulkunika cimul tuleto tule cwul sayngkakul hana, ccusccus.
「年寄りの荷物を持ってやろうとは思わないのかね、ちっ」
いずれの感嘆詞も朗読のような場合は、母音をとのまうかもしれないけど、 話し言葉の場合の씨は、どう考えても、無声後部歯茎摩擦音[ʃ]の気がしてならない。 それに、この場合の씨は声門閉鎖を伴うかあやしい。 치も[tʃʰi]ではなく、[tʃʰ]のように聞こえる。 쯧쯧はそもそも舌打ちの音だから、dental clickになるのではないかと。
でも、感嘆詞はそもそも、音韻体系から外れた音がでることもあるだろうし、 文字化できないような曖昧な音を出したりもするから、 子音だけ独立して使うって言ってもびっくりはしないかも。