suin.io

XOOPS Cube公式サイトをめぐる経緯のまとめのようなもの

suin2008年6月13日

xoopscube.jpでひそかに盛り上がっている「公式サイト」をめぐった論争。なぜ今になって公式サイトが問題になるのか?論争が起こるに至った経緯とは?

XOOPS帝国主義 vs 日本の開発者

公式サイトをめぐる論争のルーツは意外と深い。ときはXOOPS2時代にさかのぼる。当時のXOOPSと言えば,英語公式xoops.orgが「本家」と称され,XOOPS開発に対するほとんどの権限を掌握していた。そのため,マルチバイト言語圏のコミットは後回しにされることが多く,特に急務だったセキュリティの対策に遅れが目立った。そのような事態に耐えかねた日本の有志たちが,本家本元xoops.orgに乗り込みセキュリティフィクスを強く訴えた。しかし,xoops.orgの体質に変化はなく,彼らの努力は実を結ぶことはなく,結局日本の有志たちはxoops.orgから離れることを決意し,XOOPS2をフォークする道を選択する。それがXOOPS Cubeの前身になるのである。

XOOPSデモクラシーとCubeの誕生

血のにじむような努力の末に,XOOPS Cubuは特定の人物・組織が開発の権限を独占せず,だれもが参加自由なオープンソースとしてを輝かしいリリースを迎える。XOOPS2からXOOPS Cubeへの体制の変化に,XOOPSの開発者層は大きく変動した。XOOPS2の開発者の多くは振り落とされ,逆にXOOPS2時代にサードパティー開発者として活躍していた者がXOOPSCubeの開発者になった。こうして日本のXOOPSはCube時代へとデモクラシーの歴史を歩み始めた。

XOOPS Cubeの思想と公式サイトの関係

フランスの市民革命が啓蒙思想を基盤にして実現したように,XOOPS Cubeも思想の上に成り立った。その思想の根本となるものが,XOOPS2時代の反省に基づく「公式による独裁の否定」であった。開発者や公式は「小さな政府,夜警国家」的に最小限のタスクだけをこなし,プロジェクトに参加する人の活動を妨害しないことを約束した。minahitoさんの言葉を借りれば「開発者は黒子に徹する」である。そのため,XOOPS Cubeの技術的な面では「コア」を「ベースモジュール(Legacy)」に置き換え,仕様が気に入らなければ誰もが自由にベースモジュールを置き換えられるようした。一方,コミュニティの面でも「夜警国家」的な発想が適用され,今まで日本の公式サイトとして積極的に管理・運営されてきたxoopscube.jpをXUGJ・うさでき等のコミュニティサイトに並ぶ,onokazuさん個人のサイトとして位置づけ,公式サイトは消極的に管理されるxoopscube.sourceforge.netのみを認めた。こうして,xoopscube.jpは民営化を迎えた。これで思想的にXOOPS Cubeを取り巻く環境が一律的に整理されたかのように見えた。

夜警国家的な思想に軌道修正

ところが,民営化されたといっても公営時代の歴史がある関係で,xoopscube.jpの意味がなくなったわけでも価値が下がったわけではなかった。むしろ,ニューヨークからワシントンD.Cに首都が遷都されたとしても,ニューヨークがアメリカ最大の都市でありつづけるよに,XOOPS開発者の多くがXUGJに移動しようとも,xoopscube.jpがユーザ(特に初心者)にとってXOOPS Cubeの中心的なサイトであり続けているのには間違いなかった。開発者に一時期見放されたxoopscube.jpだったが,最近になってhaltさんを中心とした一部の開発者の間で,xoopscube.jpを評価するべきという認識が広がりつつある。それはxoopscube.jpがGoogleの検索結果で上位にくるという重大な根拠がある。そのため,xoopscube.jpがいちコミュニティサイトであることには変わりがないが,xoopscube.jpを完全否定する必要はなく,むしろ活発に活用していくことがXOOPS Cube全体の利益になると最近の開発者は見ている。

あとは私の余談

マニュアルを作るべき vs 適切なサイトに誘導すべき

いまxoopscube.jpで目を引くトピックで何が問題になっているかというと,xoopscube.jpの活用方法に関する問題です。おもにxoopscube.jpにマニュアルを作り,xoopscube.jp自体を活性化させようという主張と,xoopscube.jpはあくまで各コミュニティサイトにリンクするだけで誘導に徹するべきという主張の2つに分けられようです。前者と後者はまったく意見の異なるようですが,xoopscube.jpの価値に再着目している点では共通の考えを持っています。xoopscube.jpを細々と管理してきたonokazuさんやtadashiさんから見たら,「一回見捨てたくせに,いまさらマニュアル作れとかリンクはれとか,そりゃないだろ~」という印象を受けてしまうのは当然だと思います。私自身,かつて夜警国家的な風潮に乗ってxoopscube.jpを抜け出したことがあります。ですが,最近になって「はたして私個人がxoopscube.jpを捨てなければならない意味があったのだろうか」と冷静に考えるようになりました。xoopscube.jpだってXUGJやうさできのように活動力のある人さえいれば,素敵なコミュニティサイトになると信じています。

RELATED POSTS